高拓生80周年 パリチンス祭典が中止

高拓生80周年 パリチンス祭典が中止

義捐金送付による資金難が原因 
ベレンとマナウスは予定通り実施


アマゾン河の中流地帯、パリンチンス地方一帯に入植した高拓生(日本高等拓植学校)の80周年記念の祭典が10月に計画されているが、高拓生の故郷パリンチンスではその記念祭典を実施しないことが判明した。パリンチンス市内の日系組織であるパリンチンス日伯協会(武富マリオ会長)がその準備を昨年より進めていたが、日本で発生した未曽有の大震災の復興支援のために、準備していた祭典の資金を義捐金として日本側へ送金したことから、高拓生80周年記念祭典を取りやめることになったようだ。

6月には同協会では、初のバザーを町の港近くで実施し、「フォルサ・ジャポン(頑張れ日本)」と描かれたTシャツや焼きそば、カレーライス、すしなどを販売し、義捐金を集めている。
高拓生の式典日時は、すでにパラー州べレン市で10月21日、パリンチンス市で同23日、マナウス市で同25日と決まっていたが、パリンチンス市での行事が取りやめとなったことから日本や他州からの訪問者のスケジュールに影響が出そうだ。
ただ、パリンチンス市の来訪者への対応は行うようで、高拓生の拠点だった同市対岸のビラ・アマゾニアへの案内などは同日伯協会で責任を持つそうである。

当初、パリンチンスでの祭典計画はかなりの規模のもので、例えばビラ・アマゾニアにあった八紘会館の再建(40万レアルの予算)や高拓生の墓地の整備等が予定されていた。
しかし、記念祭の年を迎えた本年に入ってもこれらの計画案は一向に実行されず頓挫したような状況下にあることや、この町から日系子弟や家族の日本への出稼ぎ者がかなり多く、心情的に大震災への援助を優先したことが祭典の中止へと結びついたものと推測される。
なお、ベレンとマナウスでの式典は予定通り実施される。

-サンパウロ新聞よりー

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