翻訳ニュース 159号 ICMS統一税率法案

掲載: 
06/05/2013

Sami Cultura翻訳ニュース 第159号 2013年05月06日

ICMS税率変更の駆け引き
連邦上院議会の経済問題審議会(CAE)は先週24日に州間ICMS税率の統一に関する意匠法を一部の課題を残して賛成多数で承認した。これは各州が企業を誘致するためにICMS税を減税する、いわゆる“税務戦争”に終止符を打つためである。
当初政府は全ての州に対して税率を統一する予定だったが、北部、北東部、中西部および、エスピリット・サント州が工業・農牧畜製品へ7%の税率を織り込むことになった。
段階的減税
ICMS税の減税は2014年1月から段階的に行われる。現在は州によって異なるが7%と12%である。
南部、南東部州(エスピリット・サント州を除き)の他州向けへの商品・サービスに対するICMS税は2016年から現在の7%から4%になる。また、南部、南東部向けの商品は2018年から現在の12%から7%になる。天然ガス、液体ガスは北部、北東部、中西部とエスピリット・サントを除いて12%となる。
マナウス・フリー・ゾーン(ZFM)のような自由商業地域は現在の12%が維持される。
今後の手順
CAEで承認された後、上院議会で81名の議員によって可決される。下院での可決は不必要。
サンパウロ州などは、このままではサンパウロの工業はなくなってしまうと反対しており、一律4%の適用を訴えている。また、自由商業地域(ZFM)への特例適用も強く反対している。
今週火曜日7日にCAEで原案から取り除かれた16項目の最終評決がある。この中に全ての商品・サービスへの7%適用の項目もある。
アマゾナス州はどうなるか
現在の12%から4%になれば、州のICMS税収は77%減ってしまう。7%になった場合でも48%の減収となり、州の財政は大幅減収となり財政破綻に陥ってしまうこともありうる。先週金曜日3日に、ジルマ大統領はアマゾナス州知事に、「自由商業地域の12%は維持する」と電話で伝えてきているがどうなるかはわからない。
現在ZFMの企業(部品製造会社は別)は原材料を他州から購入する場合7%のクレジット、付加価値を付け他州に販売するときは12%のデビットとなり、この差5%がアマゾナス州の税収となっている。これが、今回の意匠法が可決されれば、他州からの購入が4%となり、販売が12%で維持されれば、差の8%が州の税収となる。一律7%になればどうなるか?このようにアマゾナス州にとっては死活問題の意匠法である。
州知事、Suframa長官は5月1日からブラジリアでアマゾナス州の国会議員と最終ロビー活動を展開している。
―2013年4月30日 ア・クリチカ 記事参考―

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